東莱邑城

場所:釜山広域市の東莱のどこか
 釜山鎮城を攻略した秀吉の遠征軍が、次に標的にしたとされるのが東莱邑城だ。
 なお、上写真右奥に見える山が、日本軍が築城した東莱倭城だ。吉川広家らによるという。普段は立ち入り不可だが、この時は同行した倭城研究者さんとその韓国のお知り合いのおかげで立ち入ることができた。ラッキー!

 さて小西行長らの一番隊によってあっさり陥落した東莱邑城だが、地下鉄東莱駅が歴史館になっている。○国の南○博物館を思わせる展示がなされており(左上写真)、「日本軍をやっつけろ」的なゲームが二台設置されている(左中下写真)。なんと無料で、思う存分日本軍をやっつけることができる。城についてはツッコミを入れてはいけない。
 『東莱府殉節図』のおそらくコピーが展示されているが、ここに限らず、戦いの様子を描いた絵では、日本兵は皆が宮本武蔵ばりの二刀流の使い手として描かれている(下左写真)。日本の侍が刀を二本差しているから、と勘違いしたらしい。つまり、後世に想像で描かれたことがバレバレなのである。

 さて、なぜここが菊池氏関連史跡なのか。それは歴史館で何気なく説明映像(日本軍は皆人相が悪い)を見ていたら、「菊池」の文字が目に飛び込んできたからだ(下右写真)。発掘調査で出てきたらしく、なんと菊池千本槍は朝鮮遠征で大活躍していたのだ!さらにそれが紹介されているということは、菊池は韓国でも名が知られたビッグな存在という証拠に他ならないのだ!
 ということは、あの絵で日本軍が持っている槍も菊池槍!?