第58期王将戦は、羽生善治王将(名人・棋聖・王座)に、深浦康市王位が挑戦しました。
第3局を終わり、羽生先生の1勝2敗です。何とかここは勝利して、五分に戻しておきたいところです。
ただ、挑戦者の深浦王位は「羽生キラー」と言われる強敵(それでも、羽生先生が勝ち越しているのですが…)。しかも佐世保ご出身ということで、なんだか複雑です。
さて、その日は歯医者に行った後に早々と別府に移動。18時受付開始の前夜祭ですが、16時に到着。何故かというと、前夜祭は人混みになるので、その前にホテルで誰かに会えるような気がしていたのです。
案の定、まだ16時のロビーに人はまばら。記者の話を盗み聞きすると、どうやら17時から対局場検分で、羽生名人・深浦王位ともに既に到着しているとのこと。ロビーにふらりと降りてくる可能性は低いか。
ともあれホテル内を散策。最上階に行ってみました。そこからの眺めはこのような感じで、奥には対局場らしき部屋が見えました。
その後ロビーへ戻りうろちょろしてると、里見倉敷藤花発見!
里見香奈さんは中飛車を得意とする若干16歳の高校生。すでに倉敷藤花のタイトルを獲得し、テレビでも取りあげられました。先月は史上最年少で男性棋士(しかも稲葉四段)に勝利し、羽生さん以来のスター候補生と言われています。なるほど、テレビや写真で見るよりよっぽど可愛らしく、スター性抜群でした。
気軽に声をかけて良いものか躊躇している内にエレベーターへ…。千載一遇のチャンスを逃しました…。
落胆してロビーに座ること数分、ふと左を見ると、なんと挑戦者の深浦王位がポツンと立っているではありませんか!記者らしき人との会話に耳をしましていると、「NHK杯…、羽生さんが…」という声が。この時点で、NHK杯決勝の結果がわかってしまいました(笑)。
里見倉敷藤花に声をかけ損ねた後悔もあり、勇気を振り絞って売店に向かう深浦王位に恐る恐る声をかけました。一緒に写真をとお願いしたところ快諾。さらにサインにも応じてくれました(注:前夜祭中は、対局者にはサインはお願いできません)。
私が幼いころ佐世保にいて、前夜祭にも出ると言ったところ、「おお、佐世保ですか。また前夜祭でお会いしましょう」と言ってくれました。いい人だ…。
この日深浦王位に写真とサインをもらった第一号でした。その後、前夜祭に出席する団体さんが到着し、深浦王位に気づいて人だかりができていました
受付を済ませた後は、めざとく関係者がどこから来そうかチェック。どうやらエレベーターしかないようなので、山をはってエレベーター付近にて待機。待つこと数分、エレベーターから里見倉敷藤花登場!前回声をかけられなかったので、目ざとく声をかけて、写真を一緒に撮ってもらいました(※サインは前夜祭でもらいました)。
しつこいようですが、実物はもっと可愛らしいです。
開場して皆が移動して受付の人もまばらになりましたが、まだしつこくエレベーター付近に待機していると深浦王位登場。会釈に応えてくれました。
その後トイレに行ったのですが、トイレから出た先には何と羽生先生が!関係者の取り巻きがいて人が近寄りにくい形でしたが、私はトイレから出てきたので羽生先生の真後ろに立った形に…。もしかしたら、後ほどその時撮影した動画を掲載します。
その後は会場へ。開場は来賓以外は立食でした。 どうやら同じ入り口から入場するのがわかったので、入場口付近をキープしなければなりません。
かつ壇上の両対局者席の正面、さらに羽生先生のテーブル席の目前というポジションをきっちり確保。何というベストポジション。
入場前に「サインはご遠慮下さい」というアナウンスが流れ、ちびっ子達の落胆する声が。前もって深浦王位からサインもらえてよかったです。
そして両対局者の入場です。案の定、セレモニーでは両対局者の真っ正面。
羽生先生の口調は「あの〜、え〜、まぁ」と相変わらずでした(笑)。写真の深浦王位の視線、私に注がれているような?「おまえ一生懸命羽生さん撮影しているけど、さっき佐世保出身で俺を応援しているって言っていなかったか?」と思っていらっしゃるのでしょうか(笑)?ごめんなさい、一番は羽生先生なので…。
その後の深浦王位のスピーチでは「佐世保から応援に来てくれている方もいるようで」と言っていましたが、僕のこと…ではないでしょうね。
食事が始まると、関係者の次に羽生先生に声をかけようと殺到しました。なぜなら、真っ先に握手したいから。
ただし一人で行ったので、誰かに撮影を頼まなければなりません。その間に残念なことに子供二人に先を越されましたので、先に立会人の田丸八段とお話しさせていただきました。
そして子供達と一緒に羽生さんに群がって、ようやく羽生先生とご対面!
私「ふ、福岡から来ました!写真ご一緒させて頂いてよろしいでしょうか!」
羽「ほい、いいですよ。福岡からですか〜。」
私「ありがとうございました!と、ところで私、羽生名人に似ていると言われることがあるんですが…。」 羽「ほ〜、そうですか〜」
私「私は嬉しいのですが、いかがでしょうか!(と返事を迫る)」
羽「(私の顔をまじまじと見ながら)ん〜、たしかにそうかもしれませんね(笑)。おいくつですか?」
私「さ、33です!(注:まだ32。自分でも何故33と言ったかわからない)」
羽「やっぱりお若いですよ。私もう38ですから(笑)」
私「熊本での名人戦も応援に来ます!明日明後日頑張って下さい(握手)!」 羽「ありがとうございます。」
「たしかにそう」ということで、ご本人から「羽生名人に似ている」という言質を取ってきました(笑)!
これで羽生先生に似ていると言って、「え〜、そうかな?」と言われようと、「本人も認めたんだから!」と堂々と反論ができます。
最大の目標を達成しましたが、ここは落ち着いて食べたり飲んだりしている場合ではありません(まだ乾杯の時に一口飲んだのみ)。次は深浦王位の所へ向かいました。深浦王位にも人だかりがありましたが、人が捌けた後に接近しました。
私「先ほどはありがとうございました。またよろしいでしょうか」
深「またお会いしましたね(笑)」
私「また一緒にお写真お願いしてよろしいでしょうか」
深「もちろんです」
ここではカメラマンの方に写真をお願いしました。さすがプロ、背景にきちんと横断幕が入っています。
私「(握手)本当に何度もありがとうございました。順位戦も応援しています。」
深「ありがとうございます(笑)」
人間的な魅力を感じました。好きな棋士No.2決定です。
深浦先生、3/3の順位戦最終戦は、A級から自力残留のない降格のピンチなのです。第四局を前に余計な事言ったかも…、と少し反省。王将戦は羽生さんを応援してしまいますが、順位戦は残留してほしいのでついつい口から出てしまいました。
その後も羽生名人や深浦王位を周囲からぼーっと眺めていました。両対局者とも、始まってから全く食事をする暇がありません。それでも丁寧にファンに応対しているのが非常に印象的でした。
そろそろ飲み物を物色しようとしていたら、なんと里見倉敷藤花が普通に座って食事しているではありませんか!みんな羽生名人や深浦王位にはかりに目が行っていたのです。これはチャンス!
僭越ながら、テーブルで食事中の里見さんにサインを恐る恐るお願いしてみましたところ、快諾もらいました!高1の女の子にどぎまぎしてしまったのは不覚でしたが、スター性を感じさせるオーラがあるのでやむ無し(本当にしつこいですが、実物はもっとかわいらしいです)!
他のタイトルも獲得できるよう応援していますと握手をしている間に、開始から1時間で両対局者は退場。明日明後日の長町場ですから、1時間だけでも交流してくれたのは逆に感謝すべきでしょう。お二人とも、ほとんど食べる暇はもちろん、休む暇もなく交流してくれました。
両対局者がいなくなると、にわかに里見倉敷藤花に人が集まってきました。私がサインをもらうのを見て気付いた人もいれば、誰かわからないけど有名らしいと寄ってくる人もあり。早めにサインもらって良かったです。
次は副立会人の堀口七段へ。写真には快く応じてくれた上に、長話にも付き合ってくれて色んな話を聞かせてくれました。
タイトル戦では色んな地域に行きますが、両対局者はほとんど観光することなく対局に集中するそうです。それはそうですよね。特にタイトル戦にほぼ毎回と言っていいほど登場する羽生先生なんか、四六時中全国を飛び回ることになるわけですから、いちいち観光なんかしていられないでしょうね。
堀口七段からは、「大盤解説会でまた是非会いましょう」とありがたいお言葉を頂きました。これは明後日また行かなきゃならないと思っていましたが、さすがに無理でした…。
最後にもう一度田丸八段のところへ。最初の写真で目を瞑ってしまっていたのでともう一度撮影をお願いしても、嫌な顔一つせず応じてくれた上に、これまた長話にも付き合ってくれました。
そしてようやく初めてウーロン茶を飲み、残り物の料理に口を少しつけたところでもうお開きとなりました。短い時間で、全く飲み食いしませんでしたが、非常に充実した一時でした。
一番印象的だったのは、何と言っても棋士の皆さんが非常にフレンドリーだったことです。
将棋界はプロ野球のような殿様商売ではありませんので大上段に構えてられないというのもあるのでしょうが、それにしたって気さくすぎます。普及を一生懸命やろうという姿勢が見てとれました。
第一人者の羽生先生も深浦王位も嫌な顔一つせず全てのファンに応対していましたし田丸八段や堀口七段も色々とお話しを聞かせてくれました。
里見倉敷藤花は二日間大盤解説をやったようですが、高校は大丈夫なんでしょうか(笑)?スター性十分なだけに、今後も頑張ってほしいです。
羽生先生ご本人から「似ている」というお墨付きをとるのに成功しましたので、往復6,000円、参加費8,000円の出費は安いものでした。
名人戦第2局も、熊本に応援に行こうと心に決めました。 会場は何と熊本城内、数寄屋丸が候補ですが、本丸御殿になる可能性もあるとか。 |
大友家の家紋。
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