開場に間に合わず、ちょい遅れで会場入りしました。先客が数十名居ましたが、皆さん端っこや後ろに立っていて、ステージ前のテーブル(立食)はガラガラ。
 係員さんに聞いてみると、ステージ前のテーブルも使っていいんだと。ならばと遠慮なくどっかんと仁王立ちする。
 開演間近になっても誰も前にこない。みんなシャイなのかな。

 人が増えてきた。、周囲を見るとすぐそばには麻生知事や吉田市長等の来賓に囲まれている。すっかりVIPだ。
 見渡すと棋士の皆さんがふつうにたむろしている。離れたところに加藤一二三九段が一般客の中に一人ぽつんと立っていらっしゃる。これは将棋ファンでなければ気づかないだろう。周囲の人も気づいていないのか、それとも猫の件で近寄りがたいのかな。

 対局者が入場してようやくみんな前に集まり始めたけど、特等席には我々がしっかり陣取っている。報道陣よりいい場所だ。
 米長会長はさすがにお話がうまい。立会人の加藤一二三先生の猫裁判の事にジョークを交えて言及。これでみんなが加藤先生に気を遣わなくて良くなった。動画でまるまる撮影したので、アップしたいけど容量は大丈夫かな。
 ところで県知事も市長も将棋連盟会長も、私たちに向かって挨拶しているようなものだった。やっぱりVIP。
 乾杯になって皆がおもむろにビールを注ぎ始めたのだけど、私のビールを注いだのは隣に立っていた麻生知事。その麻生知事に注いだのは一緒に行った仲間だ。しつこいけどVIP。

 乾杯の後は懇談タイム。すると壇上を降りてきた羽生先生は、まっすぐ我々のテーブルにやってくるではないか!
 「これは!」と羽生先生により私のことを脳裏に焼き付けるために用意した秘密アイテムをもって話しかけようとしたけど、さすが人気者、あっという間に人だかりができてしまった。

 ということで、真っ先に深浦王位のところへ向かう。
 深浦王位は昨年の王将戦前夜祭でお会いしたのが初めてで、もちろんその時は羽生先生の応援に行ったのだけど、良いお人柄でファンになってしまったのだ。にちゃんねるで変な叩かれ方をしているのが残念で仕方がない。
 しかもその後の前夜祭(昨年4月)でお会いしたときにはしっかり覚えてくれていたお人。一年経った今回はさすがに覚えていないだろうと思いきや、第一声が「これはお久しぶりですね」。
 単純な私はこれでまたも舞い上がってしまった。そしてしっかり揮毫もいただいた(「英断」)。これが三回目だ。
 今度の棋聖戦は羽生先生に深浦先生が挑戦するんだけど、どっちを応援して良いか迷う。まぁ羽生先生を応援してしまうんだろうけど…。

 続きはお話しした順番にご紹介。

 副立会人の中田功七段。中田先生は福岡市中央区出身で、話していたらなんと六本松出身、しかも今は六本松に戻っているらしいのだ。お弟子の佐藤天彦五段との話をあれこれさせていただいた。
 背が高い…。

 立会人の加藤一二三九段。加藤先生とも去年熊本での前夜祭でお会いしているのだけど、さすがに覚えていらっしゃらなかった。
 やっと人が少なくなってきた羽生名人の所へ!
 今年2月の島根で「車の運転をやめた理由」を聞いた者だと言うと、思い出してくれたようだがどうなんだろうか。リップサービスかな。
 今回は「携帯を持たずに、財布にはテレホンカードが束になって入っているという噂はホントですか」と聞いてみたら、「さすがに公衆電話がなくなってきたから『今は』持っています」とのこと。
 ここで切り札登場。とある人形を取り出し、「これは先生ですよね、覚えはありますか」と聞きました。
 すると、「あ〜、はいはいはい、これは公文式の時のだと思います」とのこと。「ではレアアイテムですか」と聞くと「レアも何も、持っている人はまずいないと思います」とのこと。 次回からはこれを持って前夜祭に行けば、羽生先生も思い出してくれるに違いない。
 私がこの人形を持ってお話ししている様子、面白かったようで複数の記者さん達からパシャパシャ撮影されました。どこかで使われるかと思っていたけど、名人戦中継ページには掲載されていませんでした。

 解説の佐藤天彦五段。ブログで誤爆した方の佐藤先生ではありません。
 佐藤先生も中央区出身で、なんと谷が実家であるとのこと。今年度4連勝ですねというお話には、「昨年順位戦が不甲斐なかったので頑張ります」とのことでした。揮毫もいただきました(「王道」)。期待の若手です。
 挑戦者の三浦八段。「棋界の武蔵」と言われる研究熱心な方です。
 ただ、あまりこういう場には慣れていらっしゃらないのか、終始緊張した様子でした。それとも3連敗が堪えていらっしゃるのか。将棋はお強いし、人柄にも好感は持てますが、将棋界の顔である名人としては、ちょっと物足りない感じがしたのは否めません。
 解説の瀬川四段。
 この瀬川先生、奨励会を退会してサラリーマンになった後、編入試験でプロになった話題の人です。今年度からは順位戦にも参戦されます。
 その順位戦の初戦が阪口五段であること、その阪口五段が佐藤九段や森内九段に勝つなど好調であることをお話しすると、「よくご存じですね」。

 最後に米長邦雄会長。
 「写真良ろしいですか」と聞くと、NHK杯の解説で聞く例の調子で「良いですよ。良いんだけど条件がある。ビールが飲みたいんだよ」。グラスが手元になかったのだ。でもってグラスを探してビールを注いでぱちり。
 おもしろい御仁です。

 その後も非常に楽しい会でしたが、残念なのは解説で来場予定の森内九段が急遽いらっしゃらなかったこと。またの機会を待ちます。


 

大友家の家紋。